量子もつれ

Quantum entanglement

光子や電子などの粒子が結びつき、遠く離れても測定結果に相関が現れる現象。個々の粒子がもつ性質ではなく、粒子間の関係から生じる創発的な性質とされる。光速を超える通信によるものではないと説明され、量子計算の2量子ビットゲート、量子通信、量子センシングの基盤になっている。

詳細

概要

カリフォルニア工科大学の解説によれば、光子や電子の対がもつれると、遠く離れても結びついたままになる。もつれは個々の粒子がもつ性質ではなく、粒子間の関係から生じる創発的な性質と説明される。

技術的な要点

もつれた対を同じ軸に沿って測定すると結果は完全に相関する。一方のスピンが上と測定されれば他方は必ず下になる(実験の組み方によっては両者が一致する)。観測する角度の選択が実験結果そのものを変えることも知られている。この相関を「粒子どうしが光速を超えて通信している」と解釈すると特殊相対論に反するため、その説明は退けられている。カリフォルニア工科大学の研究者は「通信なしに相関は生じうる」と述べ、もつれた粒子は通信し合う別個の存在ではなく一つの対象として振る舞うと説明している。

産業での位置づけ

カリフォルニア工科大学の解説によれば、多数の粒子がもつれた多体系の研究は、基礎物理の理解と新しい量子技術の創出の両方を目的として進められている。量子計算では2量子ビットゲートがもつれを生成する操作にあたり、量子鍵配送の一部のプロトコルはもつれを安全性の根拠に置く。もつれの生成と維持がどこまでできるかは、計算・通信・センシングのいずれの応用でも装置の到達点を左右する。