Soil carbon sequestration
土壌有機炭素(SOC)は土壌有機物の主要な構成要素であり、さまざまな分解段階にある有機残渣に由来する。FAOは、表層30センチの土壌が大気と植生を合わせたよりも多くの炭素を含むとしている。土壌が炭素を貯留するのは、分解や流出によって失われる量よりも多くの炭素が土壌へ加えられたときである。
SOCを増やす管理としてFAOが挙げるのは、土壌被覆の改善、堆肥化、作付けの多様化、耕起の低減といった持続可能な土壌管理である。貯留量は投入と分解のバランスで決まるため、単年の施用ではなく管理の継続が前提になる。FAOの世界土壌有機炭素貯留ポテンシャル図(GSOCseq)によれば、世界の土壌には年あたり0.14〜0.57ペタグラム炭素を貯留するポテンシャルがある。
炭素クレジットの対象として扱う場合、土壌炭素が実際に増えたことを測定・報告・検証する仕組みが必要になる。土壌炭素は空間的なばらつきが大きく、変化が現れるまでに時間を要するため、計測手法とサンプリング設計が事業の成立条件になる。FAOは土壌の健全性を、陸域生態系の生産性、多様性、環境サービスを維持する土壌の能力とするITPSの定義に沿って説明しており、炭素量だけでなく土壌機能全体の観点から評価される。