患者検体から最短1時間で抗菌薬感受性試験(AST)の結果を出す診断プラットフォームを開発する。磁気マイクロミキシングを用いた独自方式で、尿・血液・髄液など複数の体液に対応し、従来2〜7日を要する培養ベースの検査を大幅に短縮する。想定利用者は一般開業医、検査ラボ、病院の臨床微生物部門で、抗菌薬耐性への対応とポイントオブケアでの適切な抗菌薬選択を狙う。アイントホーフェン工科大学(TU/e)で磁気マイクロミキシングを研究した Sophia E. Shanko 氏によるスピンオフで、本社はアイントホーフェン。製品は2026年1月時点で未承認である。
創業の背景
ShanX Medtech は2019年に設立され、オランダ・アイントホーフェンのハイテクキャンパスに拠点を置く体外診断薬の企業である。同社の説明によれば、創業者で CEO の Sophia E. Shanko 氏の母親は心臓手術の入院中に多剤耐性菌に感染し、当時の薬剤感受性検査では有効な治療を時間内に特定できず命の危機に陥った。10年後、娘の Shanko 氏が、医師が迅速に個別の抗菌薬治療を判断できる装置を作ろうと同社を創業した。現行のAST法は結果が出るまで少なくとも2日を要し、これが患者の転帰の悪化や薬剤耐性の拡大を招くという問題意識が出発点にある。