Biomarker
FDAとNIHのバイオマーカー作業部会がまとめた BEST(Biomarkers, EndpointS, and other Tools)用語集は、バイオマーカーを、正常な生物学的過程、病的な過程、または曝露もしくは治療的介入を含む介入に対する生物学的応答の指標として測定される、定義された特性と定義している。特性には分子的、組織学的、画像的、生理学的なものが含まれる。同時に同用語集は、バイオマーカーは個人がどう感じ、どう機能し、どれだけ生存するかを測る指標ではない、と明確に線を引いている。この線引きが、バイオマーカーと臨床エンドポイントを分ける。
同用語集はバイオマーカーの区分として、感受性・リスクバイオマーカー、診断バイオマーカー、モニタリングバイオマーカー、予後バイオマーカー、予測バイオマーカー、多成分バイオマーカー、反応バイオマーカー、安全性バイオマーカーを挙げている。用途が違えば求められる根拠も違うため、どの区分として使うのかを先に定めることが前提になる。また同用語集は、測定法の性能特性を確立する過程を分析的妥当性確認(analytical validation)として、測定値の解釈や評価をアセスメント(assessment)として、それぞれ別の用語で定義している。測定そのものの精度と、測定値を臨床的にどう読むかを分けて扱う構成である。
同用語集はバイオマーカーの項に、FDA医薬品評価研究センターの医薬品開発ツール(DDT)の適格性確認プロセスに関する業界向けガイダンス、バイオマーカー適格性確認プログラム、DDT適格性確認プログラムの各ページ、および機器・放射線保健センターの医療機器開発ツール(MDDT)に関するガイダンス案とプログラムページを関連リンクとして挙げている。バイオマーカーは医薬品側と医療機器側の双方で、規制当局が正式に適格性を確認する対象として制度化されている。診断サービスや計測デバイスを事業にする場合、測定できること自体よりも、どの区分のバイオマーカーとしてどの根拠で使えるのかが事業の輪郭を決める。