単細胞タンパク質

Single-Cell Protein (SCP)

微生物の菌体そのものを食品や飼料のタンパク質源として使うもの。水素酸化細菌を用いる方式では、電解で作った水素と大気中の二酸化炭素・窒素から菌体を育てる。Nature Communications の解析によれば、菌体の乾燥重量に占めるタンパク質は30〜80%で、残りは可食の脂質・炭水化物・微量栄養素である。

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単細胞タンパク質(SCP)は、微生物の菌体そのものを食品や飼料のタンパク質源として利用するものを指す。

Nature Communications に掲載された論文「Global potential of sustainable single-cell protein based on variable renewable electricity」(2025年、16巻1496、DOI: 10.1038/s41467-025-56364-1)は、再生可能電力を用いる方式を「電解由来の水素と酸素、大気中の二酸化炭素と窒素、そして時間ごとに最適化した太陽光・風力のハイブリッド発電」で構成すると説明している。水素酸化性の化学合成独立栄養微生物が、二酸化炭素を炭素源として直接取り込み、電力由来の水素をエネルギー源として使う。

栄養組成については「微生物バイオマスの乾燥重量の30%から80%がタンパク質であり、残りは可食の脂質、炭水化物、微量栄養素である」としている。

環境面の利点は、農地と水から切り離せる点にある。同論文は「電力由来SCPの生産は、タンパク質供給を水と耕地の制約からおおむね切り離し、食料生産の環境負荷を大幅に緩和しうる」と述べ、世界のタンパク質需要を賄う場合でも「太陽光発電に要する土地は世界の陸地面積の0.54%」にとどまり、耕作に適さない土地でも設置しうると試算している。