モノクローナル抗体

Monoclonal Antibody (mAb)

実験室で作られ、特定の標的だけを認識する免疫タンパク質。米国立がん研究所(NCI)は「特定の標的を認識するようラボで作られた免疫系のタンパク質」と説明する。がん細胞に目印を付けて免疫系に排除させるもの、T細胞をがん細胞に近づけるものなど、標的と設計に応じて働き方が異なる。

詳細

米国立がん研究所(NCI)はモノクローナル抗体を「実験室で作られる免疫系のタンパク質(immune system proteins that are created in the lab)」であり「特定の標的を認識する」ものと説明している。特定の標的と相互作用するよう設計されるため、分子標的治療の一種と位置づけられる。

NCI が挙げる代表的な作用の仕方は次のとおり。

  • がん細胞への目印付け: 「一部のモノクローナル抗体はがん細胞に目印を付け、免疫系がそれをよりよく認識して破壊できるようにする」。CD20 に結合するリツキシマブがその例とされる
  • 免疫細胞の誘導: 「T細胞をがん細胞の近くに連れてきて、免疫細胞ががん細胞を殺すのを助ける」もの。白血病細胞の CD19 とT細胞の CD3 を橋渡しするブリナツモマブがその例とされる

抗体そのものを用いる裸抗体のほかに、薬物・放射性同位体・光吸収体などを連結した結合体(抗体薬物複合体など)や、2つの抗原を認識する二重特異性抗体、重鎖のみからなる単一ドメイン抗体など、派生する形式が多数ある。