Small interfering RNA therapeutics (siRNA)
FDAの医薬品評価研究センター(CDER)の解説によれば、siRNA医薬はRNA干渉という細胞内の仕組みを使う。siRNAのアンチセンス鎖が細胞内で相補的なmRNAを標的として結合し、これを分解する、すなわち「サイレンシング」することで、そのmRNAが指定するタンパク質の産生を抑える。
FDAはパチシラン(オンパットロ)を遺伝性トランスサイレチン型アミロイドーシス(hATTR)に対して承認された最初の薬剤とし、誤って折りたたまれたタンパク質の産生を80〜85%減らすと記載している。技術上の課題は標的組織への送達で、FDAは「これらの薬剤は標的組織へ届けるために脂質ナノ粒子のような送達システムを必要とする」と述べる。パチシランでは運搬体自体が免疫応答を引き起こしうるため、ステロイド、アセトアミノフェン、抗ヒスタミン薬による前投薬が行われる。免疫応答を起こさずに標的組織へ到達する送達系の設計は研究が続いている領域である。
標的の選択は塩基配列によって決まる一方、実際に効かせられるかは送達技術に依存する。FDAが送達を主要な課題として挙げていることからも、送達系の設計と知的財産が開発上の要点となる。