心臓電気生理検査において、カテーテル先端の三次元位置と各点で記録した電位や興奮到達時刻を対応づけ、心腔の立体モデル上に電気的活動を可視化する手法である。瘢痕領域や異常伝導路を色分け表示してアブレーションの標的同定に用いるほか、カテーテルの実時間ナビゲーションとして透視時間の削減にも寄与する。
極低温によって組織を破壊する治療法である。米国立がん研究所(NCI)は、液体窒素またはアルゴンガスが作り出す極度の低温を用いて、がん細胞や異常な組織を破壊する治療と説明する。皮膚の病変には綿棒や噴霧器で液体窒素を直接当て、体内の病変には小さな切開や穿刺からクライオプローブを挿入し、凍結用のガスをプローブに流しながら画像で位置を確認して周囲の組織への影響を抑える。体内の腫瘍では小さな切開や穿刺で済むため、痛みや出血など手術に伴う問題が軽減されるとされる。
末梢肺結節へ低侵襲かつ正確に到達するための誘導機能付き気管支鏡技術。当初は電磁ナビゲーション気管支鏡と同義だった。
標的部位へ電気的または薬理学的な作用因子を直接送達し、神経活動を変化させる技術の総称。国際ニューロモジュレーション学会は、神経刺激装置が脳・脊髄・末梢神経に電極を適用する形で用いられると説明している。慢性疼痛やパーキンソン病など幅広い疾患が対象となる。
体内に植込んだパルス発生器からリードを通じて脳深部の特定部位へ電気刺激を送る治療法。FDAが承認したシステムは、充電式または非充電式の植込み型パルス発生器、リードキットと延長キット、医師用プログラマ、患者用コントローラで構成され、審査は市販前承認(PMA)の経路をとる。
大脳皮質の神経細胞が生じる電位変動を頭皮上の電極で記録する検査である。記録波形は選択された皮質領域における興奮性・抑制性シナプス後電位の同期的な加算を反映する。電極配置には国際10-20法が広く用いられ、発作性疾患の評価に不可欠な検査と位置づけられている。
体外から集束させた超音波を標的の組織に送り、内部に微小気泡を生じさせて組織を機械的に壊す治療法である。ミシガン大学のヒストトリプシー研究グループは、この気泡が数十から数百マイクロ秒の間に膨張と崩壊を起こし、標的の腫瘍細胞を機械的に分解すると説明する。切開も熱も毒性も伴わず、分解された組織は体が自然に吸収する液状の残渣になるとされる。治療系は超音波によるフィードバックで標的を捉え、計画した治療体積をたどりながら実時間で経過を確認する。
販売しようとする機器が、既に合法的に販売されている機器と同等に安全かつ有効である(実質的同等である)ことをFDAへ示す市販前届出。比較の基準に用いる既存機器をプレディケートと呼ぶ。FDAは実質的同等の判断を通常90日以内に行い、これは承認ではなくクリアランスに当たる。
Technol Cancer Res Treat 誌の総説によれば、短い高電圧の電気パルスを加えて細胞膜の透過性を高め、ナノサイズの不可逆な欠損(孔)を生じさせて細胞死に至らせる非熱的なアブレーション技術である。熱を用いないため周囲臓器を傷つける危険が小さく、近傍の血管に熱が奪われるヒートシンク効果も生じない点が、凍結・高周波・マイクロ波などの熱的手法との違いとされる。
生命を脅かす疾患や不可逆的に重篤化する状態に対して、より効果的な治療または診断を提供する医療機器および機器主導のコンビネーション製品を対象に、開発・評価・審査を早めて患者と医療提供者が適時に利用できるようにする米国FDAの任意プログラムである。指定の第一の要件は上記の「より効果的な治療または診断」であり、第二の要件として、画期的な技術であること、承認済みまたはクリアランス済みの代替手段が存在しないこと、既存の代替手段に対する有意な優位性があること、機器が利用可能であることが患者の最善の利益に資することのいずれかを満たす必要がある。指定は販売承認そのものではなく、PMA・510(k)・De Novo の各経路と併せて用いられる。
脳や神経系の電気活動を計測し、機械を動かす制御信号へ変換する装置の総称。FDAは埋込型BCIを、麻痺または切断のある患者の失われた運動機能・感覚機能を回復させるために中枢神経系または末梢神経系とインタフェースする神経補綴と定義し、治験機器適用免除の枠組みで臨床試験に入る経路を示している。
薬機法上、単体のプログラムそのものが医療機器として規制される区分。医薬品医療機器等法の平成25年改正で導入された。厚生労働省は該当性を判断するためのガイドラインを令和3年3月31日に策定し令和5年3月31日に一部改正しており、判断事例と事例データベースも公開している。
睡眠中に上気道が繰り返し塞がることで呼吸が止まる病態である。米国立心肺血液研究所(NHLBI)は、睡眠中に上気道が何度も閉塞することで起こると説明する。診断には睡眠検査が用いられる。治療しないまま放置すると、集中する、決断する、物事を記憶する、行動を制御するといった働きに支障が出ることがあり、脳卒中や心臓発作をはじめとする重篤な問題のリスクが高まるとされる。
検体を中央検査室へ搬送せず、患者の近くで実施する体外診断検査。米国ではCLIAに基づきwaived、中程度複雑、高度複雑の三段階に分類され、waivedに該当すると従来の臨床検査室以外の施設でも実施できるため、設置可能な施設数と実施者の要件が大きく変わる。
放射線を吸収し、電離放射線の影響から作業者や物質を保護する材料または障害物。
心臓の主要な血液を送り出す部屋から全身、あるいは心臓の反対側へ血液を送り出すことを助ける装置である。ポンプは体内に植え込まれ、多くの場合は体外の機器に接続される。重量0.5〜1キログラムのポンプ、その動作を制御する電子制御装置、体外に携帯する電源の3つの部分から成る。
相互に接続された微小流路の網目構造によって流体を精密に制御・操作する技術および装置。体外診断、ポイントオブケア検査、オルガンオンチップ、医薬品研究などに用いられる。NISTの報告は、設計と試験方法の標準化の遅れが商用化の障壁になっていると指摘している。
分離した微生物が個々の抗菌薬にどれだけ感受性を持つかを調べる検査。EUCASTは臨床ブレイクポイントに基づき、微生物をS(感受性)、I(感受性・曝露量増加)、R(耐性)の3区分に分類する。
デジタル医用画像を高次元の定量データへ変換し、体系的に解析して臨床判断を支援する手法である。画像取得からセグメンテーション、特徴量抽出、データマイニングまでの工程で構成され、目視解釈を前提とする従来の読影と対比される。算出手順の標準化が臨床導入の前提となる。抽出した特徴量に機械学習を適用する。